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保育園でみんなの前で発表、休むか?出席か?~場面緘黙の娘の場合~

毎年恒例の誕生会

 娘の保育園では、毎月その月に生まれた子たちの誕生会が保育園全体で行われます。誕生会を迎えた子供たちの親も参加し、午前中に誕生会、そしてお昼の給食も親と一緒に食べて帰るという流れになっています。誕生会では、その月に生まれた子たちが主役でその子たちが体育館のステージに上がり、一人ひとり順番に名前や好きな食べ物などを先生からインタビューを受けることになっています。
 娘は年少さんクラスから今の保育園に通いだしたのですが、年少、年中の誕生会では一言も話すことができず、今にも泣きそうな表情でステージに立っていました。他の子たちはみんなインタビューに答えることができていたのですが、娘の番になると先生が代わりに事前に娘から聞いたインタビュー内容をお話しします、といった具合に対応してくれていました。せっかくの楽しい誕生会のはずなのに、娘にとっては、とても苦痛な日になったようで毎年家に帰ると悔しくて泣いている娘を見て、私はとても切ない気持ちになりました。

年中さんの誕生会の後、娘が決めたこと

 年中さんの誕生会でも全く話せなかった娘。そのうえ年長さんになればインタビューに答えるのに加え、絵本読みをみんなの前でしなければなりません。年中さんの誕生会が終わってしばらく経った頃、娘はばら組さん(←年長さんの事)になったら絵本読みもしなくちゃいけないから、行きたくないと何度か言うようになりました。私は、まだ先のことだし、今からそんなに心配しなくても大丈夫だよと答えていたのですが、だんだん休むといって聞かなくなりました。私も、年少さん、年中さんと一言も話すことができず辛い思いをしてきた娘に対して、絵本読みまである年長さんの誕生会に参加しなさいとは言えませんでした。これ以上娘に不安な思いをさせ続けるわけにはいかないと思い、”分かった、その日だけはお休みしようね”と言って娘を安心させ、とりあえずまだまだ先のことだったので休んでいいと言うことで誕生会のことは忘れさせたほうがいいと判断しました。

ついに年長さんへ

 今年の4月より、ついに年長さんになりました。娘は自分の誕生月が近づくにつれて再び、誕生会の日は休んでいいんだよね?と私に確認するようになりました。今回は、”そうだね、先生に相談しようね”と曖昧に答えてしまいました。私は心の中で、一度は休んでいいと言ったものの、どうにか話せなくても保育園最後の誕生会に出席してほしい気持ちと、これ以上辛い思いをさせないほうがいいのではという気持ちがどっちもあって、今回は安易に休んでいいとも、行ったほうがいいとも言えずにずっと悩んでいました。
 本心を言うと、先生に休んでいいか相談してもきっと、なんとか出席して一言でも話せるように一緒に頑張っていきましょう!っとはりきって言ってくるに決まってるし(←勝手に決めつけていました)それはたぶん今の娘には酷な話であって、私も先生と娘の板挟みになるのはちょっときついなっていう気持ちもあり、、、先生には相談せずに当日は風邪でも引いたことにして欠席させようかなとも考えました。
 こんな感じで親である私がはっきりとした答えが見いだせず、悩んでしまっていたので娘の問いにちゃんと答えてあげることができないまま、誕生月になってしまいました。

悩んだ末、休むことを決意

 結局、どうしたら娘のためになるのか色々悩んだ末、私の中でその日は休ませることに決めました。ただ、風邪で休みますと当日欠席の連絡をするのも先生たちに悪いなと思ったので、誕生会の2週間くらい前に先生にその日は娘がどうしても辛いと言っているので休むことを分かってほしい旨を伝えました。色々相談すると出席するように言われそうなので、もう私たち家族の中で決めていることであることを強調しました。すると先生も娘の気持ちを分かってくれたみたいですぐに了承してくれて、その日はそれ以上色々と言ってくることはありませんでした。

先生の言葉で私と娘の気持ちが変わった

 娘に先生が休むことを許してくれたよと報告すると、とても安心したような笑顔でよかった~と言っていました。私も娘の心から安心した顔をみて、この判断は間違えではなかったんだと思いました。
 しかし翌日、先生からやっぱりインタビューに答えなくてもいいから、誕生会に出席しませんか?と持ち掛けられました。私は内心やっぱりそうきたか、、、とがっくりきました。もう約一年、悩んだ末に決意したことだったのに、と。
 すると先生が言いました。”休むのも一つの手かもしれないけれど、答えられなくても先生が代わりに答えるので、今回はできないことがあっても助けてくれる人がいるんだよと、人に頼ることを学んで小学校に行ってほしいです”、と言われました。私はてっきり、一言、いや一声だけでもみんなの前に立った時に発せられるようになってほしいと言われると思っていたので予想外の言葉でした。それから、娘と考えさせてほしいと言ってその場を後にしました。そして先生から娘にも同じことを話してくれていたようで、なんと娘のほうから私に誕生会行ってみようかなと言ってきたのです。

誕生会当日

 休むと決めていたこの日に、娘も前向きな気持ちで誕生会に参加できていることは心から嬉しいことでした。
 娘のインタビューの番がまわってきました。すると、震えてとても小さい声でしたがマイクのおかげでなんとか聞き取れる声で答えることができたのです。感動で思わず涙が止まりませんでした。(娘の場合、家では普通に話せます。保育園でもクラスの中では普通に話せるようです。しかし、私や家族がみているとなぜか保育園のお友達や先生の前で話せません。もちろん知らない大人の前や大勢の前では話せません。男性はパパとじぃじとしか話せません。私やパパの弟ですら話せません。話せる場面と全く話せない場面がはっきりしていました。)先生の話では、出席すると決めてからは毎日保育園でインタビューの練習を頑張っていた成果がでたみたいです。

それから

 その日からなにか明らかに娘の場面緘黙が改善したかというと、そう簡単にはいかないみたいです。やっぱりいつも通り私が送り迎えするときは、先生やお友達と話しているところを見られるのが恥ずかしいのか、私の前でおはようやさようならを言ってくれません、、、。他の場面のとくに変わりません。しかし自信にはつながったようで、誕生会のインタビューの話を家でよくしてくれます。なので焦らず、一つ一つ色んな体験を積み重ねながら、成長していってほしいと願っています。


 今回は出席して心からよかったと思うのですが、欠席することが悪いことだとも思いません。今回の場合は先生の言葉に私と何より娘が納得したのでいい結果につながりました。しかし、先生や周りの理解がない場合や方向性が違う場合は無理するのはよくないと思います。

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momoka
ももかといいます。 二人の子どもの子育て中です。 看護師として働いています。 2018年に赤面症に悩み手術しました。 子育てに仕事に色々悩みながら試行錯誤中。 少しでもお役に立てると思ったことは情報発信していきますのでよろしくお願いします(^^)/